ポートフォリオならびに個別戦略のモニタリング
モニタリング
モニタリングは当初に策定した戦略が有効に機能しているかをモニター・確認していくプロセスで、Plan-Do-Seeのプロセスで言えば最後のSeeの段階に当たります。(図表1)
ここでは個別戦略のモニタリングに留まらず、投資家にとって最も重要となるポートフォリオ全体でパフォーマンス集計・要因分析を行い、問題の有無を検討します。また、概ね1年に1度程度、資本市場の現状を踏まえて、資産配分戦略を中心とする運用戦略の妥当性を検証します。その他、随時、市場のテーマとなっている話題などに関する情報をご提供します。
(図表1)モニタリングのイメージ図
個々の運用機関のモニタリングは重要ですが、それにも増して重要なのが、投資家が策定した運用戦略の全体が当初の設計通りの成果を挙げているか否かの検証です。そのためには、投資家のポートフォリオ全体の振る舞いをモニターすることが不可欠となります。
マーサーでは、ポートフォリオ全体のパフォーマンスを集計し、複合ベンチマークと比較して乖離がある場合に、それが資産配分によるものか、または、運用機関に起因するのかを特定した上で、前者であればリバランスの要否を、後者であれば運用機関入替の要否を、それぞれ検討します。その結果を対応策とともにA4版1枚に要約して、サマリーレポートとしてお客様にご提示します。このサマリーレポートを一瞥するだけで、当該計測期間のパフォーマンス、その良否や要因、及び所要の対策が把握して頂けるようになっています。(図表2)
(図表2)サマリーレポートと要因分解
特定の運用機関・運用商品に問題が生じていることが判明した場合には、問題の所在を確認する必要があります。本来、期待した役割を果たしていないのか、あるいは、期待した役割にそぐわない運用機関・運用商品を選択してしまったのか、といった点を個別の運用機関・運用商品に落として確認していきます。併せて、現時点では問題点が表面化していなくても、その恐れがある運用機関・運用商品に関しては明確に確認の上、未然に対応策を講じる必要がある場合も想定されます。
このような事態に備えるために、マーサーでは運用機関・運用商品を定性・定量の双方からチェックを行い、必要に応じて入替をご提案します。具体的にはご採用運用機関・運用商品のマーサーの評価レーティングの一覧をご提示し、マーサーの最新の見解をご報告すると同時に、レーティングの変化を踏まえて所要の対応を速やかにご検討頂くための材料をご提供します。(図表3)
(図表4)アクティブ運用機関のマーサーの評価一覧