データでみるジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用 賃金・給与の違い 

ジョブ型雇用の特徴のひとつに、職種別の給与体系が挙げられます。

一般に、メンバーシップ型雇用の給与体系では、内部公平性が重視され、貢献や年功に応じて、給与配分が設定されるのに対して、ジョブ型雇用のそれは、外部競争力が重視され、職種別に市場価値に基づいて給与が決定されるのが、相違点です。

市場水準に基づいてジョブに対する値付けを行った場合、職種によって給与にはどのような差が生まれるのでしょう?

メンバーシップ型とジョブ型、給与水準が高いのはどっち?

マーサーの報酬調査結果データをもとに、ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の給与水準(年間総報酬賞与込み)を職種別に見える化し、それぞれの特徴を比較してみましょう。

全職種平均に加えて、①経営 / 企画②営業 / マーケティング③生産④データアナリティクス⑤総務の主要5職種について、一般社員(入社3-5年目)レベルの給与水準を集計すると、主な違いは以下3点といえます。


全職種平均*では、メンバーシップ型よりもジョブ型の方が10%程度高い

ジョブ型6,311,289円、メンバーシップ型5,620,745円

*全職種平均は主要5職種以外のすべての職種の給与水準の中央値を示す

ジョブ型は、メンバーシップ型よりも職種間の給与格差が広く、その差額はおよそ3倍

最も給与水準が高い職種と低い職種との年間給与差 ジョブ型1,456,222円、メンバーシップ型491,533円

ジョブ型では、全職種平均よりも給与が高い職種・低い職種が明確に

給与水準高い:データアナリティクス / 営業・マーケティング

給与水準低い:生産 / 総務

職種別給与水準
1 データアナリティクス 7,340,107
2 営業 / マーケティング 6,534,701
3 経営 / 企画 6,224,215
4 総務 6,213,260
5 生産 5,883,885
*給与水準データは2019Mercer Japan Total Remuneration Survey(報酬調査)に基づきマーサーが作成。日本企業からの提出データをメンバーシップ型雇用の特徴を示すデータ、外資系企業からの提出データをジョブ型雇用の特徴を示すデータとして取り扱い、入社3-5年目安の一般社員(マーサーのキャリアフレームワーク上のProfessional – Experienced(P20)レベル)の全業種データを集計した

【データ】ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の職種別給与水準(主要5職種)

その他の職位レベル(スペシャリストや課長など)のジョブ型・メンバーシップ型の職位別給与水準データは下記から無料*でダウンロードいただけます。

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