コンサルタントコラム
福利厚生をコスト(支出)からインベストメント(投資)へ
本コラムでは福利厚生制度の有用性に改めて注目し、現金報酬に勝るとも劣らない人を惹きつけるそのポテンシャルをお伝えするとともに、福利厚生をコスト(支出)からインベストメント(投資)にするための考え方を紹介する。
24 1月 2025
組織能力を向上させるための第一歩は、現在地を正しく把握し、どの領域で改善が必要か特定することだ。現在地を把握するためには、組織全体の診断を行う必要がある。診断を通じて、リーダーシップや従業員のスキル、組織構造、プロセス、システム、企業文化などの多面的な要素を評価し、強みと弱みを洗い出す。
この診断結果から、特定された改善領域に対して戦略的なアクションを計画し、優先順位をつけていく。例えば、リーダーシップが不足している場合には、マネジメント層の育成に注力すること、プロセスが非効率的であれば業務プロセスの改善や自動化などが有効となる。ただし、課題があるからといって一足飛びに解決策につなげるのは避けたい。多くの要素は相互に依存・影響し合っているため、慎重に解決への影響度合いも総合的に考慮すべきだろう。そのためには、診断について、リーダーシップを含めた関係者でこの結果について議論するワークショップを開催するなど、状況の理解と合意を進めるのも一案である。