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マーサー「役員報酬サーベイ 2025 Executive Pay Survey」の結果を発表 

2026年1月22日

マーシュ(NYSE:MRSH)の一事業体であり、クライアントの投資目標の実現、仕事の未来の形成、従業員のウェルビーイング、退職後における生活の質の向上を支援する世界的リーダーであるマーサーは、日本における役員報酬に関する市場調査「Executive Pay Survey(以下EPS)」の2025年版レポートを発表しました。この調査には過去最多の1,245社(日本企業678社・外資系企業567社)が参加しました。売上高1兆円以上企業のCEO総報酬中央値は2.1億円、報酬構成比率は基本報酬:短期インセンティブ:長期インセンティブ≒4:3:3となっています。

この調査は、取締役会や報酬委員会が具体的な報酬戦略に変換し、競争力と説明責任を強化するのに役立ちます。調査の主なハイライトは次の通りです。

  • 売上高1兆円以上の日本企業のCEO総報酬中央値は2.1億円、報酬構成比率は基本報酬(ABS):短期インセンティブ(STI):長期インセンティブ(LTI)≒4:3:3

  • 売上高1兆円以上のCEO報酬をグローバル比較すると、総報酬は日本比で独3倍・英4倍・米9倍である一方、基本報酬は3国とも約2.5倍と抑制的。なお、物価水準を考慮した報酬差は実報酬差の半分程度

  • ジョブタイプ(CXO)別の総報酬水準をグローバル比較すると、CEO・その他CXO間の水準差は日<独≒英<米。各国内での水準は独を除き、CIO<CHRO<COO<CFO<CEO(独のみCHRO・COOが逆順)

  • 業績評価指標としての株価関連指標の導入率は13%1、主にインデックスと相対比較。非財務指標の導入率はSTI31%・LTI20%、それぞれのウェイトはいずれも20%。個人業績の導入率は49%(CEOへの導入率は19%)

  • クローバック条項の導入率はSTI・LTIとも50%超。発動事由は会計不正・法令違反・不正行為


組織・人事変革コンサルティング部門 プリンシパル 役員報酬・コーポレートガバナンスプラクティスリーダーの河本裕也は、今回の結果を受けて今後の企業の取り組みの方向性について次のように述べています。

「2025年は、金融庁によるコーポレートガバナンス改革の実質化に向けたアクション・プログラム2025、経済産業省による『稼ぐ力』の強化に向けたコーポレートガバナンス・ガイダンス及び『稼ぐ力』を強化する取締役会5原則、東証による資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応の発表など、コーポレートガバナンス・コード導入から進めてきた過去10年の体制整備を結果に結びつけるための動きが目立ちました。2026年は、これまでの改革の進捗と課題を反映したコードの再改訂を控え、企業に対して「形式」から「実質」への完全な脱皮を迫る年となります。単なる他社の模倣ではなく、自社の成長戦略と同期した「攻めのガバナンス」を構築できるかどうかが、企業の持続的成長を決定づけるでしょう」

同部門 アソシエイトコンサルタントの大門弘和は、昨今の役員報酬・コーポレートガバナンスの傾向について以下のように述べています。

「日本企業の役員報酬は、グローバル比較すると総報酬では見劣りするものの基本報酬の差は必ずしも大きくないこと、CEO・その他CXO間の水準差は他国の方が大きいことを踏まえると、トップマネジメントの報酬水準、中でもインセンティブ報酬の引上げ余地があるものと考えられます。また、クローバック条項はグローバルでは『インセンティブ報酬の不正受給(=会計不正)に対する抑止力』として定着している一方、日本では『マルス条項の延長』のように法令違反・不正行為も含めて幅広く対象が設定されていることを踏まえると、同条項本来の趣旨を踏まえて自社に適した制度のあり方を検討する必要があると考えられます」

マーサージャパン役員報酬サーベイ(EPS)について

マーサージャパンの役員報酬サーベイは、世界140国/都市で実施されているグローバルな報酬サーベイの一部であり、日本では2013年の調査開始以来、参加企業1,200社超(うち日本企業54%)、TOPIX100企業のうち約70%が参加する業界最大級のサーベイへと成長しています。きめ細かな報酬データに加えて、短期・中長期インセンティブの設計方法、サクセッション・プラン等役員報酬・コーポレートガバナンス領域のプラクティスデータも豊富に取り揃え、報酬競争力強化、指名・報酬制度のアップデート、委員会への説明責任の貫徹等の各種取組みを後押しします。本サーベイは、同領域の専門コンサルタントによる結果報告会・解説レポートの提供を通じて、更なる企業価値向上に向けた取組みを支援し、また、オンライン報酬分析ツール「Mercer WIN」を活用することで、手元のPCから自由自在に報酬データ分析が可能(いずれも追加料金不要)です。

役員報酬サーベイ(Executive Pay Survey)2025の詳細も併せてご覧ください。

1  以降、報酬・ガバナンスプラクティスに関するサーベイにご回答頂いた企業(172社)についてとりまとめ